まだ無い妊娠の実感と、ふわふわしたうれしさと。<妊娠出産記録002>

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第一子_妊娠出産_001_アイキャッチ コロナ禍で生活が変わり、ギリギリ20代で妊娠・出産したわたしのこと。<妊娠出産記録001>

すこぶる相性の悪い人・案件に当たってしまい、心身共にくたくたになった後、仕事と一時的に距離を置こうと3週間ほどお休みをいただいていたときだった。

わたしは東京を離れて、長野へ。学生時代にお金がなくて叶わなかった、運転免許取得のための合宿へ来ていた。ほとんど旅行気分で、仕事のことなど完全に忘れ、ゆっくり読みたかった本やマンガの電子書籍版をiPadにたらふくつめこんで長野行きのバスに乗った。

流れる景色を横目に、「合宿所での週1開催のケーキバイキング楽しみだなあ、休み時間には本も読みたいしイラストの練習もしちゃおう」とわくわくしていた。まさか合宿の2週間のうち、後半1週間(※ちょうど妊娠6週目ごろ)はしんどくてほとんど横になってるなんて、予想していなかった。

楽しい運転免許合宿、のはずが……?

運転免許合宿では、当時28歳のわたしは年齢が高いほうで、20歳前後の大学生くらいの子たちが主に参加しているようだった。初日にいきなり本物の車での運転練習があり、今思えばものすごくゆっくりなスピードで教習所内をぐるぐる回り、「おおお!わたしが!車を運転してる!」とうれしくなった。

宿泊施設はキレイな個室で、食堂での食事もおいしくて、もちろん仕事は休みなので残業もない。夜はゆっくりテレビを見てみたり、本を読む……つもりがだらだらとネットサーフィンをしてみたり。こんなのが2週間もあるなんて、運転免許合宿楽しいな! 学生時代に戻ったみたい! と、合宿生活を楽しんでいた。

だが、合宿がはじまって1週間ほど経ったあと、体の変化が現れはじめる。

合宿所の食堂へ入ろうとすると、手前の通路で足が止まってしまった。

食堂のにおいが、気持ち悪い。

いつもはおいしそうに感じる、甘酸っぱいソースの香りが、揚げ物の油のにおいが、ダメだ。これは無理だ。胸がムカムカする。

Uターンして、近くのコンビニまで歩いて行って、食べ物を調達した。食べたいなと感じたのは、パンでもおにぎりでもパスタでもなく、トマトジュースとヨーグルト。これがつわりのはじまりだった。

体調不良の心当たりがまったくないわけではなかった。

この数ヶ月前から、長年飲んでいたピルをやめていたからだ。ふつうの人よりも重めな生理の諸症状を軽減するために、病院から処方されていたピルだが、ご存じの通り避妊効果もある。それをやめたということは、ほかに何か対策をしていなければ、妊娠する可能性もあるということだ。

しかし、「そろそろ、子どもがいてもいいよね。しばらくピルを飲むのを中止してみようかな」とやってみたものの、そんなにすぐに授かるものでもないでしょう、とも思っていたのだが……。

つわりのはじまり

生理が来ていないのが気になってはいたので、教習の合間に、教習所近くのドラッグストアで妊娠検査薬(ドゥーテストってやつにした)を買って、試してみた。

確認用の線と判定用の線があって、説明書に書いてあった「1分待つ」間もなく、数秒後にはくっきりと濃いピンクで判定用の線が浮かび上がる。おおっ、陽性だ。これでまだ確定ではないものの(正確には産婦人科に行って確認しないといけない)、ほぼ間違いなく妊娠しているだろうな、と。

旦那さんにもLINEでおそらく妊娠したであろうことを伝えると、すぐに電話をくれて、うれしそうにしている様子を伺えた。「まあ病院に行ってみないと本当のところはわからないんだけどね」なんて話した記憶がある。

でも、まだ合宿があるので、すぐには病院へ行けない。

それからは、つわりとの戦いだった。

座学や運転以外の時間は、しんどくて横になることしかできない。どうやらわたしのつわりでは湯気がダメらしく、シャワーを浴びているときに嘔吐した。歯を磨くときには、歯ブラシを口に入れただけで気持ち悪くなる。

せっかく楽しみにしていた合宿所のケーキバイキング(週1開催)も、合宿前半の1回目は楽しめたものの、後半の2回目は体調不良で寝ていて起きられなかった。

相変わらずにおいがキツくて食堂へは入れず、コンビニで食料調達。梅干しのおにぎりとトマトジュース、の組み合わせを買うことが多かった。一度、比較的食欲がある日にカップラーメンを購入してみたが、数口食べて吐いた。

毎日、早く東京に戻りたいと思った。つわりで、旅行気分も学生気分も吹っ飛んだ。せっかくiPadに入れてきた本やマンガだって、結局ほとんど読めなかった。

体調が悪すぎて、運転免許取得を諦めて途中で帰ろうか、何度も迷った。

でも、「今取らないともう一生免許取れないかも」「せっかく高いお金をはらったのに、途中でやめるなんてもったいない」なんて思ったので、無理して最後まで教習所に通ってしまったのだ。

結果的に、運転免許は取得することができた。

空き時間に横になりながらも最後まで教習を受け、吐き気に耐えて路上での運転実技試験も合格し、東京に戻ってからの筆記試験も合格。しかし、この時無理をしたせいなのか、合宿中に少し出血するなど、今思うとけっこう危なかったこともあったように思う。

できなかったけど、当時のわたしに言ってもきかないだろうけど、体調を優先して、免許は諦めてすぐ帰宅するべきだった。

妊娠している実感はないけど、本当に妊娠しているんだ!

東京に戻ったあとは、すぐに近所のクリニック(産婦人科)へ行って、尿検査とエコーで妊娠が確定した。

「今は食べられるものだけ食べたらいいからね、栄養とか気にしなくていいから」と先生に言われて、初回の診察終了。

つわりの症状はあるけど、でもまだぜんぜん、自分のお腹の中に新しい命がいるなんて実感がない。自分が妊婦になったなんて、これからお腹が大きくなっていくなんて、なんだか夢みたい。現実味がなくて、なんだかふわふわしてしまう。

ふわふわしながらも、妊婦向けのアプリなんかをインストールしてみる。今何週目で、胎児はどのくらいの大きさで、妊娠中の食べ物や運動などでどんなことに気をつければいいのか教えてくれる。

今までの生活から、一新してしまうのだ。子どもが、生まれる。これまでのように、好き勝手食べて、お酒を飲んで、夜ふかしをして、昼夜問わずやりたいだけ仕事をする、なんてできなくなるのか。

なんだかやっぱり嘘みたいだ。でも妊婦向けアプリで胎児のイラストや妊娠に関する情報を見ていると、自然と口元がゆるんでしまって、やっぱり妊娠できたことはうれしかった。

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